外観そのものが芸術となった韓国の代表的な三つの美術館
世界的建築家によるデザインと独自の建築哲学で国内外に高評価

美術館は内部の展示内容だけでなく、建築的なメッセージが込められた外観ファサードもまた、芸術作品として高い評価を受けている。今回は、展示内容にとどまらず、外を歩きながら建築美を体感できる韓国国内の美術館3館を紹介する。
オディウム博物館
ソウル特別市瑞草区献陵路8ギル6に位置する「オディウム博物館」は、「音」を中心に文化と芸術を推進する目的で設立された博物館だ。19世紀、トーマス・エジソンが発明した蓄音機や音楽再生機、西洋エレクトリックラウドスピーカーなど世界的な音響システムをはじめとし、幅広いコレクションを誇っている。
オディウムは、その斬新な建築的美しさで国際的にも認められている。ユネスコ本部が発表する「ベルサイユ建築賞」の「2025年世界で最も美しい美術館」の一つに選定されたのだ。ベルサイユ建築賞は、世界中の建築の中から文化遺産と景観、感覚的体験を調和よく実現した空間に贈られる権威ある賞である。
今回の快挙の中心には、世界的建築家である隈研吾(クマケンゴ)のデザイン哲学が宿る。ソウル清渓山近くの牧歌的な住宅街に建つオディウムは、「一つの森のような建築を作りたい」という建築家のビジョンに基づき、建物と自然との関係性を込めて設計された。
オディウム建築の真髄は、何と言ってもアルミパイプを用いたファサードにある。細長いアルミパイプを不規則に並べることで、まるで森の木々の間から差し込む陽光のような景観を目に見えるかたちで実現した。このファサードは、時間や季節の変化によって異なる光を取り込み、建物自体が自然の質感を持つ感覚的な空間となる。
さらに、窓や設備の露出を極力抑えた洗練された建築美学により、来館者が都会の喧騒から離れ、静かな森で音に集中できる特別な没入体験を提供している。
なお、オディウム博物館はソウル特別市瑞草区献陵路に位置している。
ミメシスアートミュージアム
京畿道坡州市文発路253 KR パジュ出版都市
「ミメシスアートミュージアム」は、パジュ出版都市に位置し、単なる展示空間を超えて、建築そのものが圧倒的な芸術体験をもたらしている。世界的建築家アルヴァロ・シザによる設計で、建築がいかにして自立した芸術作品となるかを証明した空間として評価されている。
美術館の外観は、2つの巨大な灰白色コンクリートの塊が翼のように広がった姿が印象的だ。装飾のない重厚な上部壁面と、下層の柱・窓がドラマティックなコントラストを生み、2つの塊が波のように柔らかくつながる造形は、シザ特有の抒情性を示している。
この重厚な外観とは裏腹に、内部空間は多彩かつ豊かな体験をもたらす。いくつかの展示スペースが一つの塊の中に組み込まれており、様々な曲面で構成された白い壁が印象的だ。特にミメシスアートミュージアムで注目すべきは、自然光の活用である。人工照明を最小限に抑え、絶えず変化する日差しが白い曲面を流れることで、穏やかで静かな光の演出を生み出している。


アルヴァロ・シザは「動きを通じた建築体験」を重視する。来館者は螺旋階段やランプを進みながら、直線と曲線、垂直と水平が交差する多層的な視線の動きを体感する。特にU字型曲面と二重天井を組み合わせた3階展示室は、最も劇的な空間体験を提供し、シザ建築の真価が味わえる。
「美術館は芸術活動の基盤となる最も純粋な建築」というシザの言葉通り、ミメシスアートミュージアムは開館前から海外メディアでも紹介され、国内外の建築界に大きな影響を与えている。建築が与える詩的な響きを求める訪問者にとって、必ず訪れるべき聖地となった。
なお、ミメシスアートミュージアムは京畿道坡州市文発路253 KR パジュ出版都市に位置している。
国立航空博物館
ソウル特別市江西区ハヌルギル177
金浦空港内に位置する「国立航空博物館」は、航空の精神を込めた独自の建築美で来館者の注目を集めている。
韓国初の航空テーマ国立博物館という地位にふさわしく、科学・自由・美しさ・冒険の精神を設計に反映。その核心は「エアタービン」という造形コンセプトにある。飛行機のタービンをモチーフとした巨大な円形展示棟は、機械美学と科学技術が凝縮された航空産業の象徴そのものだ。
特に注目すべきは、立地条件を考慮した配置と形態にある。空港および支援施設の中心に位置し、南部循環道路やハヌルギルなど様々な方向から正面性を持つ多面性の円形配置を採用。また、自由な飛行を象徴する円形展示棟と、収蔵・オフィスなど機能最適化された長方形管理棟が組み合わさり、異なる幾何学が周囲と調和した独特の造形美を創出した。
内部空間はさらに劇的だ。タービン状の外殻の中に、三層を貫く巨大なボイド空間が形成されている。透明なファサード越しに、内部展示物と屋外の景観が一体化し、圧倒的な開放感を演出する。
この空間には「エアショー」と「エアウォーク」という2つの設計コンセプトが息づいている。エアショーは、タービン型の外殻内で韓国航空の歴史がパノラマのように展開するギャラリー。来館者は螺旋状の展示空間を進み、流線的な動きの中で観覧を続けることになる。
中でも特筆すべきは「エアウォーク」だ。様々な高さに吊るされた実機航空機の間を立体的に通り抜ける観覧動線で、まるで飛行機とともに歩くような感覚の中、創造的な造形と光溢れるダイナミックな空間を体感することができる。
国立航空博物館は、単なる展示施設を超え、航空の躍動感と技術の美しさを建築言語で完璧に表現した一大芸術作品として高く評価されている。
「この記事は、元の韓国語版をAIの助けを借りて翻訳し、その後、ネイティブの記者が編集しました。」

写真=オディウム博物館公式ホームページ、SNS、ミメシスアートミュージアム公式ホームページ、国立航空博物館SNS、ヘアンサ総合建築士事務所
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