韓国ファッションプラットフォーム最大手ムシンサ、正式な上場手続きに着手
子会社の収益性や公正取引調査など課題も山積、投資家の信頼がカギ

本年度のIPO(新規株式公開)市場で最大の注目銘柄に挙げられるファッションプラットフォーム「ムシンサ」(代表取締役 パク・ジュンモ)が、本格的に上場手続きに突入し、資本市場で熱い関心を集めている。
ムシンサが上場主幹事選定に着手したという報道が伝わると、国内主要証券会社が“ラブコール”を送るために水面下で熾烈な競争を展開、業界の注目度はこれまでになく高まっているようだ。
5兆ウォンの価値証明へ―グローバル展開を本格加速
ムシンサのIPO公式化はパク・ジュンモ代表自身の口からスタートした。パク代表は最近開催されたパートナーズイベントで「IPOはグローバル拡張に必要な資金を確保する重要な手段だ」とし、「近く主幹事選定を通じて、望むレベルの資金調達が可能かどうかを検討する」と述べ、市場の期待感を高めた。
実際、ムシンサは調達資金を元手にグローバル市場への進出を加速する方針だ。今年下半期には中国・上海からスタートし、来年には日本、2030年までには北米や東南アジアにもオフライン店舗を展開し、事業領域を拡大する予定である。子会社「ムシンサ・ロジスティクス」によるワンストップ物流サービスも、グローバル戦略の柱となっている。
こうした成長ストーリーへの期待から、現在の未公開市場で約3兆ウォンと評価されるムシンサの企業価値は、上場時には最大5兆ウォンに達するとの見方が出ている。これは2023年に世界的なプライベート・エクイティ・ファンドKKRなどから3兆5000億ウォンの企業価値で投資を受けた時より、さらに一段階高い水準だ。市場では、日本を代表するファッションプラットフォーム「ジョジョタウン」のバリュエーションマルチプル(EV/Sales)を適用した場合、ムシンサの企業価値が最大10兆ウォンに達するとのバラ色の観測まで浮上している。
IPO実現へ、着実な事前準備と投資家信頼の構築
ムシンサは成功的な上場に向け、入念な事前準備を進めてきた模様だ。昨年末には金融監督院に指定監査人を申請し、今年1月には安晋会計法人を外部監査人に選定するなど、IPOの初関門をクリアしている。
また、最近は自社株を「専門投資家のみ取引可能な銘柄」から「一般投資家も取引可能な銘柄」に変更するなど、上場への自信を示す取り組みも行った。


これにより一般投資家にも株式取引の門戸を開き、流動性を確保しつつ、事業報告書の提出など厳格な要件を満たして投資リスクが低いことも証明した形だ。取締役会に社外取締役を任命し、ガバナンスを再編したことも、グローバル基準に即した透明性強化策と解釈されている。
成長痛か、構造的限界か―山積する課題への対応も急務
ムシンサの前途が順調に見える一方で、投資家の信頼を得るために克服すべき課題も少なくない。
最大の課題は、子会社の業績不振だ。昨年、ムシンサは単体基準で売上高1兆ウォン、営業利益1,123億ウォンという過去最高の業績を記録したが、16の子会社を含む連結基準では営業利益が1,028億ウォンに減少する。
複数の子会社が赤字を出し足を引っ張っているためで、ムシンサは限定版リセルプラットフォーム「SLDT」の吸収合併や、構造改革を断行するなど収益性改善に向けた体質強化を図っている。
また、取引先への過度な要求を意味する“カプジル”(強引な立場乱用)問題もIPO成功の大きな障壁となっている。高い手数料率、競合プラットフォームへの出店制限疑惑などで、現在公正取引委員会の調査を受けていることは最大のリスクだ。
この他にも、採用過程での問題、入店ブランドの商品説明の虚偽、グリーンウォッシング(見かけだけの環境配慮)に関する制裁指摘なども、企業の信頼性に直結するイシューであり、上場審査における深刻な弱点となりうる。
業界関係者は「ムシンサが昨年過去最高業績を記録し、IPOのための体系的な準備に着手したことで投資家の関心が集中するのは当然だ」としつつも、「子会社の収益性改善や公正取引委員会による調査など、山積する課題をどう乗り越え、企業価値5兆ウォンを市場に証明できるかが上場成功のカギになる」との見方を示した。
「この記事は、元の韓国語版をAIの助けを借りて翻訳し、その後、ネイティブの記者が編集しました。」
写真=Yonhap News、MUSINSA
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